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企業がジェネレーティブ AI ツールを使用する場合: 考慮すべき 3 つの主要原則

企業がジェネレーティブ AI ツールを使用する場合: 考慮すべき 3 つの主要原則

ジェネレーティブ AI ツールは、ご存知の通り業務に変化を与えています。 リーダーは AI をビジネスに組み込みたいと考えており、会社はナレッジワーカーの日常業務への取り組みを変革する新プロダクトをリリースしています。

かつてないスピードでイノベーションが起きており、新たな発表すべてを把握しようとすると情報量に圧倒されてしまいます。 ですが、私たちの学習速度も上がっています。 ついこの間の 2022 年中旬の時点では、平均的な人々は「ジェネレーティブ AI ツール」の意味を知らなかったでしょう。しかし Pew Research の調査によると 2023 年 5 月現在、成人の 58% が ChatGPT に馴染みがあるそうです。

わずか数週間前と比べても、そうしたツールの知識に精通してきた顧客からの質問が、 「顧客データはどのように処理されるのか?」 このテクノロジーをグローバル規模で従「業員に安全に展開するにはどうしたらよいか?」など、高度になってきていることに気づきました。

Zoom が Fellows FundHubSpot と共同で主催した 2023 年のジェネレーティブ AI サミットでは、これらの質問などについて深く掘り下げました。 AI のベンチマークの重要性や、オープンモデルとクローズモデルの利点の比較、AI がいかに急速に進化しているかについて多くの啓発的な会話が交わされた中で、3 つの主要な原則が浮かび上がりました。 これらの概念を念頭に置いておくと、プロダクトを製造する場合でも、職場への AI の適合方法を評価する場合でも、ジェネレーティブ AI 戦略の指針として役立つ可能性があります。

顧客中心の AI アプローチ

顧客の声に耳を傾け、要望やニーズに注目することは、実際に人々が使いたいと思うような方法でジェネレーティブ AI ツールを導入しようと考えている企業にとって重要です。

Fellows Fund 創設パートナーの Alex Ren 氏、HubSpot CEO の Yamini Rangan 氏との対談で、Zoom CEO の Eric S. Yuan は、顧客は AI の活用でどのようにプロダクト体験が向上するのかに関心を寄せていると語りました。 Zoom は顧客のプロダクトの使用方法を調査し、バーチャル背景やノイズ抑制などの機能に AI を組み込み、会話インテリジェンスを Zoom IQ(営業向け)サービスに使用しています。これらはすべて、顧客により良い体験をしていただくことに重点に置いており、それを何年も実施してきました。

Zoom の最高製品責任者である Smita Hashim は、ブレイクアウト チャットの中でこれについてさらに詳細に説明しました。 Hashim はリーダーに対して、AI の適合方法を模索するため、ユーザーが自社プロダクトとどのように対話しているかを検討することを勧めました。 「顧客がいる場所でミーティングをしましょう。 そこが顧客がツールを使う場所だからです」と彼女は言います。そこからプロダクトの重点箇所が形づくられます。たとえば、最近発表した新機能である Zoom IQ ミーティング概要や Zoom IQ チームチャットの作成は、今いる場所で人々が最も効率的に働けるよう支援します。

顧客を中心に据えることで、企業は最終的に、従業員の生産性や維持から営業成績の向上、顧客体験の向上、チーム コラボレーションのさらなる効率化などに至るまで、すべてに AI ツールの価値を反映させることができます。

全面的な信頼

データ保護と透明性は今日の世界に不可欠です。 AI モデルでは学習と改善のためにデータに依存することが多くありますが、顧客が自身のデータの使われ方を選択できるようにする必要があります。 ジェネレーティブ AI ツールを使用するユーザーは、企業がデータに責任を持つことと、その使い道の透明性について信頼できるようになる必要があります。

Zoom は、顧客からの信頼を築き、維持することを最優先にしています。 対談の中で Eric が話していたように、「信頼は、ひとたび崩れたら、再び手に入れることは難しい」です。それゆえ、Zoom では顧客のために透明性、可視性、コントロールを徹底しています。 たとえば、最近公開した Zoom IQ ミーティング サマリーとチームチャット作成機能の無料トライアル版では、Zoom IQ 機能に関するデータの使用方法を顧客に伝え、トレーニング モデルなどのプロダクト改善のためにデータを共有するタイミングを制御する管理者設定を用意しました。

AI ツールへの適応性

AI を取り巻く環境は常に変化しています。今交わしている会話は半年前に議論していた内容とはまったく異なっており、数か月もすればまた同じことが言えるでしょう。 企業は適応可能なマインドセットが必要です。また、使用しているジェネレーティブ AI ツールも適応性を備える必要があります。

柔軟性を求める顧客の要望が、AI へのフェデレート型アプローチに影響を与えています。 これにより、Zoom 独自の強力な Zoom AI モデルを始め、OpenAI や Anthropic などの大手 AI 企業のモデル、将来的にはおそらく他の企業のモデルも加わるので、さまざまな目的のための大規模な多言語モデルを複数利用できるようになるでしょう。 Zoom バーチャル エージェントや Zoom IQ(営業向け)など多くの Zoom プロダクトは、顧客が Zoom のモデルを使用して顧客固有のニーズに沿った成果を生み出せるように開発されています。 将来的には、AI 搭載の Zoom IQ 機能とプロダクトと共に、一定数の顧客が独自のモデルを導入できるようになるかもしれません。

プロダクト、プロセス、ユーザー

イベントで Eric は「Zoom の見解としては、プロダクト、プロセス、そしてユーザーの視点で物事を見る必要があります」と述べました。 「AI を導入してプロダクト体験の改善に役立てることは極めて重要です。 また、プロセスのワークフローを改善するためにどのように AI を使用するかも考える必要があります。 最後に、AI を活用して生産性を向上させることが重要です。これによって我々のやることすべてが激変するでしょう。」

顧客中心の視点で AI にアプローチし、信頼と適応性を最優先事項に据えることが、新たな時代を切り開く鍵です。 ジェネレーティブ AI カンファレンスからのインサイトの詳細は、Zoom のオンデマンド ビデオ ライブラリーをご確認ください。

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