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組織にデジタル トランスフォーメーション 2.0 を導入すべき理由

組織にデジタル トランスフォーメーション 2.0 を導入すべき理由

この記事は、CIO をはじめとする企業のテクノロジー リーダーが直面するコミュニケーション上の課題とビジネス チャンスに重点を置く Zoom のグローバル戦略グループ、「Office of the CIO(CIO オフィス)」がお届けるシリーズの一つです。

完全なリモートあるいはハイブリッド勤務に移行してから 1 年が過ぎ、オフィスのあり方が確実に変わりつつあるのを企業も気づいています。

2020 年 3 月、多くの組織はほぼ瞬間的にプロセスをリモートワークに移行させる決断を下しました。 当初は、これは一時的なもので、数週間もすれば元に戻れると考えていたものの、時間が経つにつれて、こうした措置は永久的なものになりつつあります。 これに伴って、同僚や顧客、ステークホルダーとのコミュニケーションやコラボレーションの方法も変化し、バーチャル体験を中心としたデジタル トランスフォーメーションに注目が集まっています。

デジタル トランスフォーメーション 2.0 の登場

企業のエクゼクティブがデジタル トランスフォーメーションに注目し始めた頃、多くの組織では自社のプロセスを分析し、自動化できる作業と人が行うべき作業を区別していました。 次に、これらの機能を自動化するためのデジタルモデルが作られました。 これは、企業は効率性を向上し、顧客は利便性とスピードという点で満足度が高く、双方にとってメリットのある「ウィンウィン」の状況でした。 人員と自動化の相互作用がシームレスに統合されたデジタルモデルが新たな標準となっていったのです。 私はこれを「デジタル トランスフォーメーション 1.0」と呼んでいます。

パンデミックの影響によってデジタル化が進み、バーチャルプロセスという新しいコンポーネントが定着しつつあります。 現在の企業は、人間のやり取りを分析し、そのアクティビティを対面で行う必要があるものとバーチャルで行えるものの 2 つのカテゴリに分類しています。 このデジタル トランスフォーメーション 2.0 の段階はすでに始まっており、パンデミックによるロックダウンに対する短期的な対応が長期的な措置に変わり、結果的には企業と顧客にメリットをもたらしています。

各現場のデジタル トランスフォーメーション 2.0

最も良い例が医療業界でしょう。 従来、医療従事者は「対面」が基本でした。 検査結果の通知や質問に対する回答など、オンラインポータルの形式を使用するケースもありましたが、新型コロナウイルスの感染が拡大する以前は、ほとんどの業務は対面で行うものという意識が強かったのです。

医師と患者のやり取りにバーチャルな要素が導入され、パンデミックは、遠隔医療を普及させる触媒の役割を果たしました。 現在、医師は患者の初診はバーチャルで行い、その後、必要に応じて、医療施設で血液検査やレントゲンなどの検査を行います。 患者はオンライン ポータルで検査結果にアクセスし、医師は結果や次の手順を通知するためのバーチャルのフォローアップ診察をスケジュールします。 病院から薬局に処方箋を送ることもできますし、あるいは患者がオンライン ポータルからネット注文して、郵送してもらうこともできます。

バーチャルで医療を提供し、それを受けるプロセスが統合されつつあるようです。 情報がすぐに入手できます。 効果的で秩序立ったやり取りができます。 患者は車で移動したり、駐車したり、待合室で待つ必要がなく、医師は貴重な時間を効率的に活用できます。

ある医師に、パンデミックが終息した後も、このバーチャル/対面/デジタルな診療体制を続けるか聞いてみました。 「もちろんです」というのが彼の答えでした。彼は、この体制は完全対面式よりも良いと考えているそうです。 患者が病気を媒介することもあり、待合室にいる患者の数が減らせることは、従業員にとっても安心です。 来院するのに苦労している高齢の患者を診察しやすくなります。 また、直接来院する必要がないので、場所に関係なく、患者を受け入れられるようになりました。

同じような変化が起きている分野は他にもあります。 裁判もバーチャルで運営されており、法曹界は仕事のほとんどがバーチャルでできることがわかりました。 バーチャルな教育も人気が高く、普及しつつありますが、学習と知識共有の新たな機会へのアクセスが拡大しています。 ファイナンシャルアドバイザーは、顧客との面談をバーチャルで行うので、対面でのミーティングが必要なくなりました。

デジタル トランスフォーメーションのリーダーが留意すべき点

動き始めたデジタル トランスフォーメーション 2.0 は、今後も成長を続けるでしょう。 従業員も消費者も企業も、新しい働き方とコミュニケーションを体験して、その恩恵を受けている状態で、現状維持、あるいはパンデミック以前のやり方に戻して後退しても、成功は望めません。

先ほども書いた通り、企業にとっては効率性、顧客にとっては利便性という双方にメリットがある状況です。 これこそ、継続的な導入の方程式です。 企業は、デジタル サービス、対面サービス、バーチャル サービスを組み合わせることで、事業の近代化を進めていくでしょう。 デジタル トランスフォーメーション 2.0 に投資する企業は、柔軟な勤務形態で優秀な人材を獲得し、シームレスで便利な体験を提供することで顧客のロイヤリティを高めることができます。

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